湿った風に思う

夜中から音を立てながら風が強く吹いてきた。静かな晴れた寒い夜があったり、あっという間に吹き溜まりを作った吹雪の夜になったり、キタキツネが吠えている夜もある。しかしまだ2月後半だけど、すっかり春めいた感がある。ビシッと凍てつく寒さに肌を切られるのではと構えていたから拍子抜けと言えばいいのか、穏やかな冬で何よりと思えばいいのか、ただただ気候変動は何かと心配になる。ここ道東でも海の中も森の中も、もしかしたら見えないだけで結構変化が大きいのかも知れない。もしかすると自然界の生物たちは敏感に察知して大移動を始めているのかも知れないなと風の音を聞いていた。

恵まれていた環境だからこそ、このままであればいいと願うことも多い。自然環境の大きい変化では一次産業は振り回されがちになる。今まで獲れていたものが獲れず、他のものが獲れ始めたり、豊漁不漁の差が激しくなったり、どういうことか生き物たちは何を察知しているのだろう。気温や水温だけ見てもやっぱり心配になってしまう。例えば北海道で鮭鱒が獲れなくなったらどうしようなんて考えていたりする。エルニーニョ現象やラニーニャ現象だったり、夏も冬もそれらの影響を抱えた季節感になってしまうのは分かるけど、近年は顕著だと感じている。

2月にこんな湿った風が吹くからこんなこと考えてしまうんだ。

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