暮らし

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別海の夏

毎朝のルーティンのように日の出とともに起きて海へ行き写真を撮ったり釣りをしたりして思いのままの朝を過ごしている。元々は海から離れたところで過ごしていたから、海のそばで暮らすのは憧れていた。浜風の吹き付ける窓や玄関は砂が溜まってジャリジャリと音が鳴るのにはまだ慣れないが、そのドアを開ければすぐに広がる

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春隣

そろそろ日向では地面を押し上げる準備をしている緑や黄の類が、そして空気は日毎に柔らかになってきているように感じるのと、家の隙間からやたらとワラジムシが出てくるのを見るとやっと春が来たのかなと思える。いや、たまったものではない。空気に色はないけど、それを淡く春色に見てしまうのは私的な都合だ

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湿った風に思う

夜中から音を立てながら風が強く吹いてきた。静かな晴れた寒い夜があったり、あっという間に吹き溜まりを作った吹雪の夜になったり、キタキツネが吠えている夜もある。しかしまだ2月後半だけど、すっかり春めいた感がある。ビシッと凍てつく寒さに肌を切られるのではと構えていたから拍子抜けと言えば

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初日

2月9日に引っ越してきてからの数日はぐっすりと眠れずにいた。寒くて目が覚めたり、自分の部屋の匂いとは違うことに何となく落ち着かなかったり、カーテンがなくて外から丸見えでソワソワしていたし、3日目の夜に眠れずにいると窓明かりに照らされた床の汚れが浮き立っていたものだから、えいやとばかり床磨きに精を出し