2月の終わりの満月と流氷、父の置き土産
筆がすすまない。2月も終わる頃に父が急逝した。父のしんどくも精一杯生き抜いた軌跡を見付けた時には大きな後悔と悲しみに暮れたこの半月、ひと段落したので一旦戻ってきた。生前に受け継がなかったものを、聞きたかったことなど、あとは拾い集めて自分なりに解釈をして組み上げていくしかない。父が
筆がすすまない。2月も終わる頃に父が急逝した。父のしんどくも精一杯生き抜いた軌跡を見付けた時には大きな後悔と悲しみに暮れたこの半月、ひと段落したので一旦戻ってきた。生前に受け継がなかったものを、聞きたかったことなど、あとは拾い集めて自分なりに解釈をして組み上げていくしかない。父が
別海町に移り住んでから2週間が経った。当初はサイズが分からず数日間はカーテン無しの生活だった。あれは想像よりもはるかにソワソワしちゃう。買ったのは布団一式とバスタオル、トイレットペーパー、床暖房パネルの上に敷くカーペット、その他にはスリッパくらいだったか。もう懐かしい思い出だ。
ふわりと頭の外側に出現する心緒なのか、思いのはしばしか、どこにもピントのきていない写真の様なもの。もしくはまだ得体の知れないものだ。例えばそれが自分の中にあるものならば深掘りしていき見つけ出すことが創作であったりする。それが前者の場合だと苦労する。ひらめきの類であ
引越ししてすぐに町内会長さんが顔を出してくれた。男らしい漁師さんで、面倒見の良さそうな優しい方だった。挨拶して身の上話しの後は魚を見に行こうと漁業の競りを見に連れて行ってくれた。そこでは帆立や北寄貝の漁のことや、西別鮭のこと、海と川の関係性の話など興味が尽きなかった。競りでは、ワ
2月9日に引っ越してきてからの数日はぐっすりと眠れずにいた。寒くて目が覚めたり、自分の部屋の匂いとは違うことに何となく落ち着かなかったり、カーテンがなくて外から丸見えでソワソワしていたし、3日目の夜に眠れずにいると窓明かりに照らされた床の汚れが浮き立っていたものだから、えいやとばかり床磨きに精を出し